外見は欺かない

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        三百九十五

 

 外見は欺かない。うかつな目だけを、好意と度量をてらう寛大な、欺かれたがっている目だけを欺く。

そもそも私たちの心は、第一印象にすっかり染まるようにできている。それが誤ることは天文学的な確率でまずあり得ないのに、私たちは客観という亡霊に魅せられ、自分のことを先入主の権化と非難して、その印象を消し去ろうとする。

しかし、歴日を経て、当の人物に裏切られ、最初の警戒の印象が正しかったことを悔やむ。あらゆる人間は、相手を即座に見抜く能力を備えている。色彩を見分けたり、音調を聞き分けたりするのと同じ精度で、他人の内面を見て取る。

 微笑は「好意あるいは愛情」であり、逃げるような眼差しは「不信あるいは嫌悪」であり、無礼な態度は「軽蔑あるいは悪意」であり、無関心は「興味の欠如あるいは嫉妬」であり、過剰な応諾は「弱さあるいは恐怖」である。

すべてが水のように透明である。第一印象は私たちの心の深奥の超高感度フィルムで撮られた写真である。相手は初めと同じであり、常に同じであり、まったく変わらなかったのだ。寛容をてらい忘却に意義を見出した罪の贖いは、いつも自分だけがしなければならない。