無題

         

         四百二十

 

 神は人類の中の卑怯者を選び出して文明を仮託する。   

奴隷

         四百十九

 

 奴隷はどうしても相手をさがして苦しみを訴えたがる。ただそうしたいのであり、またそうしかできないのである。

模倣

         四百十八

   

 自分よりも何かの点で優越した他人にあやかりたいと思う人びとの考えることは似ているので、住む場所も、家も、調度も、嗜好品も、身につける資格までもよく似ている。どれもこれも、ある種の人びとがある種の人びとにあやかりたいために整えるものだ。ところが彼らには模倣の意識はなく、それぞれがみな自分のしていることを特殊なもののように思っている。